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子どものアトピー

生活スタイル(2)

赤ちゃん、子どもは「はだか」が大好き!

赤ちゃんは自然の一部として動物として、育っていきます。

本物とのふれあいで、五感に適切な刺激を与え、五感で感じる喜びを教える。

寝る時にかゆくなるのはなぜ?

寝る時は、交感神経優位から副交感神経優位にかわります。

起きている時に緊張していた体は、交感神経から、副交感神経にスイッチが変わることでリラックスモードとなり、皮膚の血管も緊張がゆるみます。皮膚の温度は30度以下ですが、夜になると体内の37度に温められている血液が、緊張の緩んだ皮膚の血管に流れこみ、皮膚の温度が上がりかゆくなります。

寝る時にかくことをかわいそうと思わない。掻くことをとめない

言葉を替えると「親が子供のアトピーを気にしない 自由に掻かせる」

これができれば、治ります

夜中、「子どもがかゆみで眠れない」という話をよく聞きます。睡眠シナプスの作成がうまくいかないとき、深い睡眠がこないために、掻きます。

子どもは掻きながらでもけっこう寝ています。子どもの手をとめて掻かせないでいると、怒って目をさまします。

でも「ポリポリ」という音で、お母さんのほうが眠れません。じつはボリボリかいていても心配ありません。

子どもが掻いているのを止めずに、お母さんはできれば別の部屋でぐっすり寝てください。

お母さんが子どもを掻いてあげていると、子どもが掻いてくれといって、泣いて親を求めるようになります。一方、親が手を出さずに寝たふりをしていると、「掻いても誰もかまってくれない」→「自分でかくしかない」→「そのうち眠くなって眠る」、子どもは自分で掻くだけ掻いて寝ます。アトピーのかゆみは長丁場です。のんびり付き合ってください。

「親が子どもが掻くことを気にしない」なかなか高いこのハードルを、是非飛び越えてください。

綿100%素材(天然素材)。1年中薄着でいること

夏も冬もつねに薄着でいてください。室内であれば、年中半袖半ズボンで1枚だけ。薄い綿またはシルク素材で皮膚を包みます。子供の衣類は基本、綿素材100%です。シルクは、汗や湿気を素通りさせます。ヒートテックやフリースのような通気性の悪い衣類は使いません。

衣類の形は、首もとが大きくあき、襟元から皮膚に新鮮な空気が入ってくる服、体にフィットせず大きなサイズがおすすめです。ハイネックで首元を絞めている形や、重ね着をすると、皮膚が蒸れて湿疹が悪化します。

赤ちゃんのよだれかけは、首もとの換気が悪くなり、体が蒸れます。また、頬がこすられ、かゆみを強くしてしまいます。首もとの空いた衣類をきせ、よだれで服がぬれた時は着替えをします。

夏に汗をすわすために、肌着を着せる方があります。

これは、汗をすった下着が蒸れて、とても不愉快です。皮膚の角質層も、蒸れてこわれます。重ね着は1日中しません。

シャツ1枚、大きいサイズ、風が皮膚をなでること。

パジャマも薄着。下着はつけません

寝る時は、パジャマの下にシャツ(下着)は着ません。素材は薄い綿かシルクを選び、汗を乾かし、湿気がこもらないようにします。シルクのパジャマの上からかくと皮膚に傷ができません。爪が直接肌をえぐらないようにすることもポイントです。

冬に赤ちゃんにチョッキをきせたり、腹巻をつかったり、つなぎを着せるなど厚着にするとアトピーはとても悪くなっていきます。

9月以降に生まれた子どもは、夜冬にむかって寒くなります。お母さんが、何枚も服を着せると、力の弱い赤ちゃんは、衣類とふとんにくるまれて動くこともできずに、皮膚は蒸れて湿疹が広がることがあります。

寒くてもぐっすり寝る体のしくみ

手足の先は氷の様に冷たくても、深い眠りにつきます

冬、寝ている時に赤ちゃんの手足が冷たいとことがあります。子どもは冬体の中心に血液を集め、内部を温め、ポカポカして寝ています。手足が冷たいのは「寒い」サインではありません。末梢(手足)の血流量を少なくし(手足が冷たくなる)、体の中心部を温かくして深い眠りにつきます。ですから、手足が冷たくて当たり前です。

布団は、親より軽くて薄いものにしてください。子どもは、冬でも暑くなって布団を蹴り、布団から飛び出して寝ています。寒くなるとまた布団に戻ってきます。

布団から飛び出すからと、パジャマの上にチョッキを着せたり、ぬいぐるみのような寝袋に入れて寝かせると、暑くて汗びっしょりになってしまいます。

また、シーツ代わりに毛布を敷いて、毛布の上に寝かせないように。

汗をかく夏は、ふとんに熱がこもります。ふとんの上にゴザをひいたり、フローリングに直接寝ると、涼しくて蒸れがきませんから、よく眠れます。

睡眠リズムを作る

月齢で、赤ちゃんの睡眠リズムはかわります。

生後数か月の間に、良い睡眠リズムを作ることが大切です。

・朝日とともに起きる

・日が沈んだら寝る

・夜なのに明るい環境を作らない

・一度寝たら、絶対に起こさない(親の生活リズムに合わさない)

【参考資料】安眠スケジュールを作ろう[PDF:4.3MB]

出典:「別冊宝島 0歳からはじめる教育の本」宝島社

柔らかい赤ちゃんの爪のお手入れ

赤ちゃんの爪は柔らかいので、荒いジーンズの生地などを使ってこすると、ヤスリの代用ができます。

掻くのを防ごうと赤ちゃん用のミトンや手袋はつけないでください。ミトンの中はとても暑くて、手はじっとり蒸れてしまいます。また、ミトンでゴシゴシ顔をこすると広い範囲でかいてしまい、傷も広い範囲に広がります。

もしどうしてもという場合は、薄いシルクで手のカバーを作るといいでしょう。

memo

ご注意ください。お母さん

ステロイドをぬっていた期間は数カ月だけでしたが、中止後はとても悪化しました。

お母さんに、「ステロイド再使用を希望しますか?」 と尋ねたら、「ぬっても治らなかったのでぬりません」とのお返事でした。

毎日遊んで食べての繰り返し。

すっかりきれいな肌になりました!

memo

汗って悪者なの?

バスケットの試合にたとえると、最初に準備体操をしてじわっと汗が出た時はむずむずとかゆくなりますが、試合がはじまって夢中でボールを追っている間は、全身から多量の汗が流れ落ちても全くかゆくありません。試合が終わった後、ホッとして片づけを始めると、またごそごそとかゆみがでてきます。

これは、かゆみの性質です。汗が大量に吹き出ていても、夢中で何かに取り組んでいる時は、かゆみは消えています。

汗は、運動で上がった体温を下げるために、でます。体温を下げるためには「蒸発すること」が必用ですから、風をあてて乾かすことが一番です。

汗をかいたあと、すぐにシャワーで流す必要はありません。大切なのは汗でぬれた服を着替えること。汗が乾きやすいことがポイントです。

衣類が汗でしめっていると、皮膚に負担です。汗には皮膚の保湿成分が含まれています。汗をかくとかゆみが増すからと運動を避けずに、汗がすぐに乾くように工夫してください。

幼児期は、年中半袖ですごしますが、夏場はランニングで肩も露出すると快適です。

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