子どものアトピー
子どものアトピー さいごに
子どもがアトピー性皮膚炎と言われたときの
生活改善10カ条
ステロイド依存にならないように
「子どものひざ膝裏やひじ肘の内側等の局所にでき、やがては治る湿疹」がアトピー性皮膚炎です。現在は「成人の全身性難治性疾患」に変貌(へんぼう)してしまいました。
治療として使われるステロイド外用剤は、強い抗炎症作用をもちますが、長年ステロイドの外用が続いてしまうと「ステロイド依存」になり、アトピーが自然治癒せずに重症化することがあるのです。
乳幼児期のアトピーに個人差はあっても、どの子も時間とともに自然治癒に向かっていきます。皮膚の適応能力を育てるために、薬に頼らず、毎日健康的な生活を送るのが治療の基本です。子どものアトピーを成人期まで長引かせないためにも、幼児期の治療の選択が大切です。子どもの自然治癒力を育てていきましょう。
皮膚環境を整え、よく食べてよく寝る
皮膚にとっての環境は、「衣類、洗剤、入浴、温度、湿度」など直接皮膚を取り巻くものと、「食事、睡眠、運動、情緒」など心身の健康状態によるものがあります。どちらも同じように大切です。
アトピーを心配して不必要な食事制限をしたり、かいてできた傷を消毒したり、かかせまいとして包帯でぐるぐる巻きにしたりすることは、どれも皮膚と心身にとって「ストレス」となります。かいて血がでても、子どもの皮膚は跡を残さず治っていきます。心配せずに様子をみてくださいね。
アトピー性皮膚炎と言われたときの生活改善10カ条
①すぐに治療しなくても、成長とともに自然治癒するので心配しない
②早寝、早起き、元気な子。規則正しい生活をしましょう
③入浴は簡単にすませ、石鹸・シャンプーは使いません
④「かいたらだめ」と子どもに言わない
⑤自然の中でしっかり遊ばせる
⑥ステロイド、プロトピックの使用は、慎重にする
⑦ひどいかゆみには、抗ヒスタミン剤(抗アレルギー剤)の内服を
⑧子どもを受診させるなら、家から遠くても信頼できる医師に
⑨血液検査の判定を心配しない(血液検査はしなくてもよい)
⑩「何も外用しない」がアトピーライフの到達点
子どもに禁句の言葉10カ条
保育歴50年の園長先生から教えていただきました。
①○○はこれでおしまい
②トイレで何しているの
③こぼさないで食べるのよ
④自分でできないの?
⑤ケンカはしないのよ
⑥一番にできてすごいね
⑦そんなことしないでいいのよ
⑧○○をもっていかないで
⑨こっちの手を使いなさい
⑩「さようなら」「ありがとう」を言いなさい
なぞなぞです
このような言葉を使わないで、子どもにいろいろなことを教えるためには、どのような声がけがよいでしょうか?
考えてみてくださいね。