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毎日の生活

風呂

症状がひどいときは、皮膚を水に濡らすとかゆみが出るので風呂は中止し、着替えだけすれば十分です。子どもなど、体の乾燥が強いときは、下着の交換も数日に一回で十分です。

調子がよくなれば、簡単にシャワーを浴びます。シャワーの勢いが強かったり、温度が高いと皮膚をこわしますから、できればぬるま湯の行水程度がおすすめです。

シャンプー、リンス、石鹸、ボディーソープは一切使用しません。もともとこれらの界面活性剤は自然界にはなく、人工的に作られたものですから、皮膚には必要ありません。すっかり良くなってからも、「たまに使用する」程度で十分ですし、気にならなければ使用しないことをおすすめします。

化粧

基礎化粧品も含め、すべての化粧は中止します。アトピーによいとか、不純物は入っていない化粧品など、売り文句はさまざまですが、すべては保質につながるため、皮膚によい化粧品はないと考えてください。

顔に症状のあるときは、洗顔を中止し、化粧水一滴も使わないことが大切です。すっかりよくなってからも、皮膚に何かを塗るのはリスクがあります。一度ステロイド依存症(保湿依存症)になった人の皮膚は、長時間の保湿・化粧によってふたたび悪化することがよく見られます。症状が消えてからも、化粧・日焼け止めを使用しないことをおすすめします。

家事

どんなことでも、体を動かすことはいいことです。掃除・洗濯・炊事、なんでも、取り組んでください。手荒れで水仕事がきついときは、家族で分担してください。

衣類、服の着方

綿または絹の天然素材100%がおすすめです。綿製品も、化繊の混入がないものを選択します。形は、体をしめつけないもの。ブラカップのついた下着、ストレッチのきいた服は、ほとんど化繊との混紡です。化繊は蒸れにつながります。

パジャマは、子どもはシャツとパンツでいいです。大人は綿またはシルクを選んで。パジャマの下に下着を着ないことをおすすめします。寝ている時は、不感蒸泄(皮膚からの水分蒸発)が起き、布団の中で蒸れて悪化する時間です。薄着で寝ること、寝具も薄くすることが大切です。寝汗を避けるために、ふとんの上にござをひいたりします。

すのこに寝ていた女学生さんがとても良くなっていきましたから、夜寝るときの不感蒸泄対策は回復に役立ちます。

パンツのゴムが鼠蹊部にくい込んで、不愉快なかゆみをおこしがちです。下着は、日常、着けなくても問題ありません。

首まわりは皮膚も薄くアトピーが残りやすい部位です。年中首のあいた衣類とし、風通しをよく汗がすぐに乾くようにします。冬、首もとを閉じないように衣類をきます。ハイネックシャツ、パーカー、マフラー、スカーフなどが首を覆うと皮膚炎が悪化します。

運動

皮膚は6週間ほどで入れ替わります。運動することで基礎代謝が上がり、また、運動しているときは皮膚への血流量が増えます。それらが、新しい皮膚を作る力となります。

運動は自分の体力に応じて始めましょう。歩くことからはじめて、徐々に走ることを入れていきます。ジョギング、エアロビ、テニス、何でも好きなことを継続して取り組んでください。有酸素運動がすすめられています。

汗をかくとかゆみが出るので、運動を避ける人がおられます。運動を避けて汗をかかずにいる方よりも、汗でかゆくても運動に取り組む方がよくなっていかれます。

アスリートの皮膚が鋼鉄のように光っているのをご存じですか? 体を鍛えるアスリートたちの皮膚は美しく輝きます。皮膚に十分な栄養が毎日送られているからです。運動することで皮膚だけでなく、体全体を作る力が育っていきます。自宅に引きこもっていると、アトピーは悪化します。運動をせず体を動かさない生活では体力も落ち、皮膚を治す力も落ちていきます。体力がつけば、職場での仕事にも学校での勉強にも疲れを感じずに取り組んでいけます。一方体力がなければ過労でアトピーは悪化します。

自分のペースで、運動量を増やしてください。歩くより走る、走れたら長く走る、脈拍が100を超えて心臓がバクバクするときに、全身に血液がめぐります。運動することによる疲れでグッスリ眠れれば、睡眠薬でとる睡眠よりも上質な睡眠がとれます。

運動することは、汗をかくことが目的ではありません。運動して体温が上がると、体温を下げるために発汗がやむなく起きます。

汗をかくとかゆみがでますから、汗をかきにくいスタイル、汗がすぐに乾くスタイルにします。上着1枚、半ズボンがおすすめです。素材は綿でなくても構いません。

時々「汗をかくことが大切だ」と勘違いする方があります。ホットヨガや、タイツなど重ね着をして走ったりされる人がいますが、汗で蒸れて湿疹が悪化するケースが多いです。

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