アトピー性皮膚炎
 私達の考え方
 脱ステロイド療法をうける「成人型アトピー性皮膚炎」の患者さんへ
この文章は近畿中央病院皮膚科部長 佐藤健二先生がおつくりになった本です。
佐藤健二先生は、20年以上にわたり、「成人型アトピー性皮膚炎患者さん」の治療に取りくまれてこられました。現在も多くの入院患者さんの治療にあたっておられます。少し言葉の難しいところもあるかと思いますが是非この一冊を読んでみてください。佐藤健二先生の本のごく一部を紹介します。
1.アトピー性皮膚炎の原因は?
原因はわかっていません。皮膚の症状の悪化をアレルギーで説明できるのはごく少しです。アレルギーにとらわれる必要はありません。
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2.「成人型アトピー性皮膚炎」の原因について
成人型アトピー性皮膚炎の殆どは、アトピー性皮膚炎とステロイド外用剤の影響とが混ざったものです。ステロイドの影響が取り除かれると、もとのアトピー性皮膚炎が残ります。脱ステロイド療法はステロイドの影響を取り除くものであって、アトピー性皮膚炎を治すものではありません。
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3.脱ステロイド療法の不安と困難
アトピー性皮膚炎の症状を抑えるステロイドは、とてもよく効く薬です。ただ、繰り返して外用している方の中に、ステロイドの外用を中止できなくなる方があります。
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4.脱ステロイド療法の平均的経過
脱ステロイド療法では、ステロイドの影響を取り除いた後、軟膏などの保湿剤の影響も取り除きます。これには平均3ヶ月かかりますが、入院患者さんは重症ですので、多くはこれより長くかかります。
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5.脱ステロイド療法には色々な方法があります
脱ステロイド療法にはいろいろな方法がありますが、基本的に全ての外用剤の使用をやめてステロイド外用剤の影響をなくし、自然治癒力によって皮膚を普通の状態に戻す方法です。
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6.脱ステロイド療法での改善を遅らせる要因
改善を遅らせる要因がいろいろあるので注意が必要です。
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7.脱ステロイド療法終了後の皮膚の症状の悪化
脱ステロイド療法終了後でも、皮膚の症状は時々悪化します。この時には我慢することと希望を捨てないことが大切です。必ずよくなりますから。なお、悪化したときには必要最小限の外用療法(ステロイド外用剤を含む)を行うことがあります。
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8.保湿剤が有害となる!
ステロイド外用剤の影響を取り除くときには、軟膏などの保湿剤を使用すると皮膚に悪い影響を与えます。
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9.脱ステロイド療法が高率に成功している理由
治療を成功させるための4つのポイントです。 1.原因の確定 2.皮膚の保湿の是非 3.詳しい診察 4.民間療法のこと
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10.脱ステロイドとは何からの離脱か?
ステロイドを用いると、ステロイドに対する依存状態が生じます。
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11.脱ステロイド療法をうけるための心構え
脱ステロイド療法を始めるには、かなりの心構えが必要です。普通の人ではしんじられないくらい皮膚の症状が悪くなるからです。
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12.入院の目的
いろいろあります。
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13.入院する患者さんへ
ステロイドの外用を中止する治療のための入院は、限られた施設でしか行われていません。
 



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14.ステロイドに対する基本的な考え方
ステロイドは危険極まりないもので絶対に使用してはいけないものであるとか、大変安全でどのように使用してもかまわないとかいう両極端の考え方をしているわけではありません。長期に使用する場合にはこれまで以上に注意しながら使うべきであるということです。
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15.民間療法について
脱ステロイド療法中の民間療法は、殆ど意味がないか、あるいは刺激により返って悪くはたらきます。
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